こんにちは。
奈良県生駒市にあります「はぎの台整骨院」松本です。
患者さんのお話の中で「あの人はパッチワークやってはるから元気やわ。」または「字を書いたら力が入らなくてフニャフニャの字になる…」「ペットボトルの蓋を開けれなくなってきた」といった握力に関するお話を耳にすることがあります。
今日は握力を鍛えておくことで健康が維持されるかもしれないという可能性を医学的なデータを交えてお話しさせていただきます。いつまでも健康でアクティブな生活をしたい方はもちろん、健康リテラシーを高めたい方も最後まで読み進めてください。

握力と健康寿命の関係
National Library of Medicineというアメリカの研究発表から
握力は、筋肉機能と全体的な身体能力を評価する基本的な指標として機能し、特に高齢者層にとってサルコペニア(加齢に伴う筋肉量、筋力、機能の低下)などの健康状態と総完成がある報告されています。結果、握力の弱い人は2型糖尿病、心血管疾患、脳卒中、慢性腎臓・肝疾患、いくつかのがん、サルコペニア、脆弱性骨折が多いという結果が見られました。また入院率の増加、栄養状態、全体的な死亡率、そして生活の質の低下とも関連していました。
握力が健康の重要なバイオマーカーであることを示す十分な証拠があると考えています。
以下、出典先
https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/38195493/
握力の低下が「老化」の代表格の疾患と相関があることに驚かされますよね。
具体的な握力の数値
JAMA NETWORKから発表されたデータには具体的な握力の数字も示されています。
平均79歳の女性5,472人を8.3年追跡した結果、握力24kg以下の人はサルコペニアの罹患率と相関性が高く
、死亡リスクも33%高かったそうです。逆に握力が7kg上がるごとに死亡リスクが12%ずつ下がるという結果が出たそうです。
ここで注釈を加えておきたいのは、高齢女性だけに起こる事柄ではないということです。握力は全身の筋量を反映しており、握力が弱い人は全身の筋肉も足りてないということを示しています。悲しいことに筋肉は20歳をピークに何もしなければ減っていきます。遅くとも30代のうちに何かしらの握力を鍛える行動をしておくしかないのが現実です。
日本人男性の平均は30代で46kg、40代で45kg、50代で44kg前後(文部科学省 体力・運動能力調査)。男性では28kgを下回るとサルコペニアの診断が下されるそうなので、ご自分の年齢に合わせて握力を一度チェックしてみることをおすすめします。
Amazonや楽天で調べてみると握力計は2,000円前後で販売されていましたので、健康寿命のヒントに2,000円の投資は決して高くないと思います。もし近隣のジムに握力系があれば是非とも一度測ってみましょう。
こどもの発育発達にも有用
少し今回のお話と趣旨はずれますが、こどもの発育発達や運動神経の発達にも握力は関与しているという研究結果があります。
A Iに聞いてみても「握力は12歳頃までに神経系がほぼ完成する「ゴールデンエイジ」に合わせて鍛えることで、運動能力(調整力)の向上に寄与する。幼児期~学童期にぶら下がりやボール投げなど様々な全身運動を取り入れることで、握力(筋力)と神経系が連動し、運動神経が発達する」と教えてくれます。
この理論は水泳の池江璃花子選手でも有名ですね。確か池江選手のお母様が体育の先生でいらして、この理論を取り入れてご自宅にうんていを設置して握るトレーニングをさせていたという逸話をテレビで見たことがあります。
ハンマー投げの室伏選手も全身の神経を集中させて全力を出し切るために、紙を握りこむトレーニングを取り入れていた際も、握力と運動神経の関連について言及されていました。
こどものうちは校庭にある遊具にぶら下がって、登って、渡るという外遊びが最適な運動神経発達プログラムになるということです。
具体的な握力対策
ここまでお読みいただいた方の中には、もう遅いのでは?と諦めに似た感情になられた方もいらっしゃるかもしれません。確かに30代でやっておくのが最も効率的なことは先述のとおりです。しかし何もやらなければ右肩下がりでジリ貧でサルコペニア一直線です。
そこで諦めずに足掻く気持ちがあるか否かが、大きな分岐点になります。1回2回では効果は期待できませんが、日常的に継続することができれば十分に食い止める効果を期待できます。
①字を書く
デジタル最盛期で字を書くことがドンドン減っていますが、一番手軽ですでに習得しているスキルの活用なのでおすすめです。できれば筆圧を高い状態で保って字を書いてください。
②手芸やDIY
ご自分の趣味の範囲内で手を使う時間を増やしてください。作品の出来栄えやレベルよりも継続することが大切ですので、楽しく続けてください。
最後に
いかがでしたでしょうか?
今回の文章を通じてひとつでも新しい情報が増えた、健康寿命に対する正しい情報を得ることができたなど、健康情報に対するリテラシーを高める一助になれたのでしたらとても嬉しいです。
1人でも多くの人が当院の標榜する「動けるカラダ」になっていただくために、このようなブログの発信も根強く続けていこうと思います。
はぎの台整骨院
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